「施設管理強化月間」について

【平成20年4月19日ラジオ放送】

担当者:福島県農林水産部 農村整備総室 農地管理課 主任主査 高萩 勇雄

司会者

農家の皆さん、おはようございます。
今朝の土地連だよりは、福島県で進めております農業水利施設の施設管理強化月間についてご紹介します。
お話は、福島県農林水産部農地管理課で施設管理を担当しております高萩勇雄さんに伺います。
それでははじめに、農業水利施設とはどのようなものをいうのでしょうか。

担当者

はい。農業水利施設というのは、田んぼや畑のための水を取水したり、排水したりする施設のことで、

  • 農業用水を貯めておくダムやため池
  • 川から水を取り入れるための堰
  • 田んぼに水を取り入れるための用水路
  • 田んぼからの水を流すための排水路

などのことをいいます。
福島県には、こうした農業水利施設が約7,000施設ありまして、また、受益面積が100ヘクタール以上の基幹的な役割を果たしている用排水路は、全長が約1,000キロメートルにも及びます。
農家の皆さんにとっては、これらはとてもなじみの深い施設であると思いますが、同時に、安定的な食料供給には欠かせない重要な社会資本と言うことができると思います。
しかし、これらの施設は、つくられてから相当な年数を経過したものが多いので、いかに長寿命化を図り、計画的に整備補修や更新を行っていくのかが今後の課題となっております。

司会者

私たちのまわりには、安定的な農業のために必要な農業水利施設が非常にたくさん存在しているということですね。
そうした施設を、今後どのようにして管理を行い、長寿命化を図っていくのかが課題ということですが、福島県ではどのような取り組みをすすめているのでしょうか?

担当者

はい。これらの課題に対応していくためには、管理者の方々がそれぞれの施設の実態を把握し、壊れてから直すのではなく、壊れる前に計画的に予防保全的な対策を実施していくことが必要だと考えております。
こうしたことから、県では、県や県土地改良事業団体連合会、市町村、土地改良区の代表で構成する施設管理検討会を設置し、新たな施設管理システムの構築に向けて取り組んできました。
この施設管理システムの内容について簡単にご説明しますと、管理者の方々が施設管理台帳を整備し、施設の点検診断を行い、その結果に基づき整備補修・更新計画を策定し、計画的に対策工事を実施していこうというものです。
この施設管理システムについては、昨年から新たな取り組みとしてスタートしたばかりですが、このうち、施設の点検診断の部分を行うのが、本日お話しする施設管理強化月間ということになります。

司会者

県では新たな施設管理システムをスタートさせたということですが、その一環として施設管理強化月間を位置づけているということですね。

担当者

はい。県では、毎年4月を施設管理強化月間として位置づけ、管理者の皆さんと施設の一斉点検を行っております。
この一斉点検の特徴は、施設管理者の方が自ら管理する施設の点検を行うというもので、これにより、管理者の方々に施設の状態や問題箇所を把握してもらおうという目的があります。
また、一斉点検の結果、さらに詳細な診断が必要と判断された施設については、専門技術者による2次診断を行っています。

司会者

毎年4月を施設管理強化月間として位置づけ、施設管理者の方々による点検診断を行っているということですが、今年はどのくらいの数の施設を点検する予定なのでしょうか。

担当者

今年は、約7,000ある農業水利施設のうち、一定規模以上の4,500施設について点検を行う予定です。
これは、昨年と同じ程度の施設数となっております。
そして、平成21年までには、全7,000施設の点検を行う計画としています。

司会者

非常にたくさんの施設を点検するのですね。
それでは、苦労されている点、または、これからの課題と考えている点はどのようなところでしょうか。

担当者

はい。これだけの数の施設を点検するわけですから、やはり、施設を管理されている方々の協力が必要不可欠になってきます。
また、地域の方々の理解と協力も必要だと思います。
そこで、施設管理強化月間への協力をひろく呼びかけて、管理者や地域の方々にこの取り組みを浸透させていくことがこれからの課題だと考えています。

司会者

たくさんの施設を毎年点検していくためには、施設の管理者はもちろん、地域の方々にも農業水利施設の保全管理に関心を持っていただくことが必要ということですね。

担当者

はい。そこで県では、施設管理強化月間と合わせ、地域の住民の方々にも農業水利施設の役割に対する理解を深めていただき、施設の維持管理活 動に参画いただけるよう、農業に携わる関係団体と地域に住んでいる人たちとが一体となったイベントを、県内各方部ごとに実施することにしました。
県南方部では、4月6日に白河市で田町大堰幹線水路の清掃活動を実施しましたし、県中方部では、明日4月20日に須賀川市で安積疎水の水路清掃活動を行う予定です。
その他の方部でも、4月末から6月にかけて、ダムの見学会や農業水利施設の学習会・清掃活動を開催していきたいと考えています。
イベントに関心をお持ちの方は、県庁農地管理課若しくは、各農林事務所にお問い合わせいただければと思います。
また、ラジオをお聞きの皆さんも、ため池や水路、堰といった農業を支えている施設に目を向けていただき、長い間大事に使っていくためには何が必要かということを考える機会にしていただければと思います。

司会者

ありがとうございました。
今朝の土地連だよりは、施設管理強化月間について、福島県農林水産部農地管理課で施設管理を担当しております高萩勇雄さんにお話を伺いました。