土地改良区の維持管理計画書について

【平成29年2月18日ラジオ放送】

担当者:福島県土地改良事業団体連合会企画指導課 課長補佐 冨田 秀樹
司会者:RFCアナウンサー

司会者

農家の皆さん、おはようございます。
今朝の土地連だよりは、「土地改良区の維持管理計画書について」お話しを伺いたいと思います。
お話しは、水土里ネット福島 総務企画部企画指導課 課長補佐の冨田秀樹さんにお伺いします。
まず、はじめに土地改良区の「維持管理計画書」について簡単にご説明ください。

担当者

はい。「維持管理計画書」は土地改良法により整備が義務づけられており、土地改良区が行う施設の維持管理や賦課金の徴収根拠を明らかにする、最も重要なものです。このため、土地改良区は維持管理の実態にあった「維持管理計画書」を策定し、法令の定める手続きによって適正確保を図る必要があります。
ただし、土地改良法の中には、「維持管理計画」という表記はなく、土地改良法第7条第1項に記載のある「土地改良事業計画」が正式名称です。土地改良法施行細則第14条の2第1項第6号では、この「土地改良事業計画」に定めなければならない事項の一つとして、「土地改良施設の管理の場合には、管理すべき施設の種類及び管理方法」と規定されており、これを定めたものが「維持管理計画書」と呼ばれております。

司会者「維持管理計画書」は、どこの土地改良区にもあるものなのでしょうか。

担当者

はい。土地改良区が新設される時に、定款と併せて県知事の認可が必要になることから本来、「土地改良事業計画書」は、なくてはならないものなのですが、色々な事情によって整備されてなかったり、整備されていても現在のあるべき姿に適正に変更されていなかったりといったケースもあります。
また、最終的には県知事の認可が必要となってきますが、そこまで至っていないケースなど様々です。

司会者

それでは、「維持管理計画書」を適正に作成し、県知事の認可を頂くためには、どのような手順で手続きを行うのでしょうか。

担当者

はい。まず作成に当たっては、換地計画書、財産譲渡契約書、管理委託契約書、市町村が管理する地図、法務局の登記簿及び法14条地図などのデータを参考資料として収集する必要があります。次に土地改良区が管理する一定地区を決定し、「計画書の概要」を作成します。
「計画概要」を作成したら、関係市町村と協議を行い、計画書の概要決定、公告、組合員からの同意徴収といった順番に進めていきます。組合員からの同意徴収を終えたら、総代会の議決を得ることが必要になります。最後に、県への認可申請となります。
以上、簡単に申し上げましたが、これが認可申請までの一連の手続きの流れとなります。
一連の作業の中で、特に土地改良区が管理する施設一覧の作成が作業の中心となりますので、まずは、土地改良施設台帳の作成から着手する必要があります。

司会者

事務局が一人体制などで、作業が困難な場合はどうすればいいのですか。

担当者

 はい。その場合、水土里ネット福島に相談して見てはいかがでしょうか。
「維持管理計画書」の作成に当たっては、図面の整備が中心となります。「維持管理計画書」に添付する図面は、「水土里情報システム」で構築した「一筆図」、「航空写真」や「地形図」などの利活用、既存の農業水利施設データの活用、そして「システム情報」で不足する部分を補いながら作成することが可能です。
また、作成後の図面については、「水土里情報システム」に登録することにより、随時更新を行うことが可能となります。
それから発生する費用などについては「一定地区の面積」や「施設延長」、既存資料の有無によって変わってきますので、ぜひお問い合わせ下さいますようお願い致します。

司会者

最後に、お伝えしたいことがございましたらお話ください。

担当者はい。これからの土地改良において危惧されることは、これまで建設された膨大な数の農業用水利施設が老朽化していること、またさらに老朽化が進んでいくことです。
それを食い止めるために、補修あるいは更新などを計画的に行っていくことが求められています。
これからの時代は、限られた予算の中で、施設の補修・更新を行っていくために、施設の長寿命化とライフサイクルコストの低減を図っていくことが大切です。
また、農村集落が持っている共同体機能を活かして農地、用水、森林、景観及び環境などの地域資源の管理を強化していく取り組みが必要です。
それらを包括する補助事業などを計画的に行っていくためにも、本日取り上げた「維持管理計画書」は無くてはならないものであり、このような地域の共同活動を農家・非農家問わず、農村に住む方々全体で取り組むことで、農業水利施設の適切な管理や耕作放棄地の解消などを実現することが期待されています。

司会者今朝は、ありがとうございました。
今朝の土地連だよりは、「土地改良区の維持管理計画書」について、お話しを伺いました。