平成29年度福島県の農業農村整備事業の概要について

【平成29年4月27日ラジオ放送】

担当者:福島県農林水産部農村計画課 主任主査 佐藤 健一
司会者:RFCアナウンサー

司会者

農家の皆さん、おはようございます。
今朝の土地連だよりは、「平成29年度福島県の農業農村整備事業の概要」について、福島県農林水産部 農村計画課 佐藤健一さんにお話しを伺います。よろしくお願いします。

担当者

おはようございます。よろしくお願いします。

司会者

まず、はじめに、農業農村整備事業とはどのようなものなのか教えてください。

担当者

農業農村整備事業とは、以前は「土地改良事業」と呼ばれていたもので、農作物を育てるのに必要な水の確保や農地の形を整え、効率的で安定した農業経営を行うための基盤となる水田や畑のほ場整備などのほか、農村地域の汚水処理施設や農道など農村の生活環境整備、近年増えているゲリラ豪雨から農地を守るための排水施設の整備などを行っています。
また、こうした事業を通して、災害を防いで国土を守る役割も担っています。

司会者

農業農村整備事業は、農村地域には不可欠な事業なのですね。
さて、今年は東日本大震災から6年を経過し7年目を向かえました。農村地域へも甚大な被害が発生しましたが、復旧・復興はどのぐらい進んでいるのでしょうか。

担当者

はい。東日本大震災では、県内の農地・堤防・排水ポンプ場や水路など4,300箇所で被害を受け、その被害額は農地・農業用施設だけでも約2,300億円にのぼりました。
震災から6年が経過した現在も、福島第一原子力発電所の事故の影響で避難指示区域の一部では被害調査もできない状況ですが、そうした地域を除いて、平成28年度末時点で、約8割の復旧・復興工事を発注し、約7割の工事が完了しています。
また、災害復旧と一体的に農地を大きくするほ場整備も県内12地区で実施しており、その一部では営農が再開されています。
被害の大きかった浜通りでも、復旧工事が進んでいる地域では徐々に営農が再開されるなど、復興状況が形として見えはじめ、地域に明るい光が差し始めていると実感しています。

司会者

なるほど、避難指示区域を除けば、約7割が復旧しているということですね。震災前よりも大きな田んぼでの営農再開という明るいニュースもあり、福島の復興は、今後、ますます加速していきますね。
こうした復旧・復興事業を進めるためには多くの予算が必要になると思いますが、平成29年度の予算の状況を教えてください。

担当者

はい。平成29年度の県の農業農村整備事業は、当初予算として、約240億円を計上しています。この予算は、震災前の平成22年度予算と比べて約1.7倍の予算額となっています。

司会者

震災前の約1.7倍とは、まだまだ予算額が大きいですね。
このように事業予算の額が多いと、職員の皆さんは大変ではないですか。地震・津波被害を受けた地方公共団体では、急激な復旧工事の増加へ対応する職員数が足りていないと聞きます。福島県はどうなのでしょうか。

担当者

はい。震災以降、職員が不足している状況が続いています。
そこで、継続して全国各地から農業土木技術職員の派遣支援を受け、特に被害の大きかった浜通りの相双農林事務所で復旧・復興業務にあたっていただいております。今年度は、17名の派遣支援を受けています。
このほかにも、相双地方の市と町へは、農林水産省の出先機関から農業土木技術職員を派遣していただき、復旧・復興の大きな力となっています。
派遣職員の皆さんは、ふるさとを離れ、家族と離れて、不便な生活を送りながらも、懸命に復旧・復興業務にあたっていただいており、このような全国からの温かいご支援に対し、心より感謝申し上げます。
また、支援に頼るばかりでなく、県でも多くの職員を募集しています。今年度は新規採用農業土木職員を10名採用し、来年度も同程度の採用を予定しております。
今年度の採用候補者試験の、受付期間は5月2日から5月26日まで、1次試験は6月25日(日)となっておりますので、福島の復旧・復興を進めたいという熱い気持ちをお持ちの方は、ぜひお申し込みください。
なお、農業土木と土木職については、県内外からより多くの方に受験していただけるよう東京都内でも同日採用試験を行いますので、この放送をお聞きの皆様も身近な方に、県の職員採用試験に挑戦していただくようお声がけをお願いします。

司会者

長期にわたって、全国の農業土木職員の皆さんに支援に来ていただいていることを知り、私も心強く感じています。
こうした支援をいただくとともに、福島県でも職員を増やしているとのことでしたが、多くの方々を新たに職員として迎えることができるといいですね。
また、先ほど復旧・復興工事の約7割が完了しているとのことでしたが、今後の見通しはどうでしょうか。

担当者はい。避難指示区域外については、平成31年度までに工事完了させることを目指し事業を進めております。今後は、避難指示が解除された地域の営農再開を図るため、各市町村と連携を図りながら復旧、復興を進めていきます。

本県の農業は原発事故以降、風評による農産物価格の低迷や取引量の減少など、依然厳しい環境にありますが、避難指示区域も含めた被災地域の農業が復興し、より多くの笑顔が戻るよう、私たちは「今日の努力は笑顔あふれる農空間復興のために」を合言葉に、今後も復旧・復興事業を進めてまいります。

司会者ありがとうございました。
福島県に全国からの派遣されている皆様、私も県民のひとりとして感謝いたします。お体に気を付けながら、業務に取組んでいただければと思います。
今朝は、「平成29年度農業農村整備事業の概要」について、福島県農林水産部農村計画課の佐藤健一さんにお話を伺いました。