「21世紀土地改良区創造運動」について

伊達西根堰土改区

【平成20年10月28日ラジオ放送】

担当者:伊達西根堰土地改良区 事務局長 石川 博利
司会者:RFCアナウンサー

司会者

農家の皆さん、おはようございます。
今朝の土地連だよりは、21世紀土地改良区創造運動の取組によりさなえ賞を受賞した、「水土里ネット西根堰(みどりネットにしねせき)」伊達西根堰土地改良区 事務局長の石川博利さんにお話をお伺いします。
石川さん、おはようございます。

担当者

おはようございます。

司会者

はじめに水土里ネット西根堰が受賞した「さなえ賞」についてお伺いします。

担当者

はい、21世紀土地改良区創造運動は、土地改良区が果たしてきた役割、機能を改めて見直すとともに、多面的な機能の確保など、国民の皆様が期待する新たな役割について、どのように土地改良区が取り組んでいくか、地域の人たちとみんなで考えることを提案する運動として、全国の土地改良区が取り組んでいます。

司会者

はい、以前この時間に、お話を伺ったことがあります。

担当者

さなえ賞は、平成19年度に、この運動のより一層の普及を図るため、奨励賞として創出された賞です。水土里ネットの活動に対して、選考基準により各県の土地連より推薦を受けた水土里ネットが受賞しました。水土里ネット西根堰は平成19年度の受賞であり県内で最初の受賞となりました。

司会者

さなえ賞の選考基準とはどの様な基準でしょうか。

担当者

選考基準は3つあり、(1)運動を開始して2年以内の地区であること。(2)他地区の手本となるような、きらりとした運動に取り組んでいること。(3)運動の今後の発展が大いに期待できる地区であることです。

司会者

水土里ネット西根堰ではのどの様な活動により受賞したのでしょうか。

担当者

はい、水土里ネット西根堰では、「西根堰」という農業用の用水路等を管理していますが、この西根堰は江戸時代の初期に造られたため、約390年の歴史があり、本地域の農業の礎を築いた重要な施設として小学校の学習にも取り上げられています。

司会者

大変歴史のある施設ですね。

担当者

はい、そのため、各小学校に施設案内等をPRして、21世紀土地改良区創造運動の一環として、西根堰の施設見学に取り組んできたました。また、西堰堰に隣接する、桑折町立睦合小学校で「たんぼの学校」を実施していました。そこで地域農業の歴史の学習として、平成19年度から、田んぼの学校のサポーターとして水土里ネットも参加し、施設見学等の協力をしました。

司会者

お話の中の、「田んぼの学校」とはどんな活動なんですか。

担当者

はい、田んぼや水路、ため池、里山などを、遊びと学びの場として、米作りや、田んぼに住んでいる生きもの調査を行ったり、農業や農村環境について、子供達に、理解を深めてもらうことを目的にした学校です。また、秋には、収穫祭として、子供達とサポーターで、田んぼで収穫した米で餅つきをしたり、米作りの活動を振り返って、クイズをしたりしました。

司会者

自分たちで、米から作ったお餅は特別おいしいでしょうね。

担当者

私たちも招待され、お餅や豚汁をごちそうになりました。

司会者

それでは、もう少し「田んぼの学校」における、水土里ネット西根堰の活動について、詳しく教えていただけますか。

担当者

はい、本地域は古くから用水の確保に大変苦慮し、先人の苦労により水路が作られ、現在の農業が成り立っている経緯があります。また、立地的にも西根堰は小学校に隣接しており身近な存在でした。田んぼの学校をとおして農業や自然環境、そして歴史を学ぶうえでは「西根堰」との関わりが深く、当然、睦合小学校の「田んぼ」の用水も西根堰から分水しています。そのため「田んぼの学校」において、水についての学習は大変意味のあることと考えています。

司会者

農業、とくに田んぼに水は絶対必要なものですね。

担当者

はい、そのため、水がどこから、どんな風にして来るのかを、実際に自分たちの目で見る事が出来る施設見学に、私たちも積極的に取り組んでいます。
施設見学は、4・5年生が参加しますが、最初に小学校前の西根堰から始め、水の大切さについて説明します。続いて、先人の苦労と自分たちの田んぼまでどんな所を通ってくるのか、を上流に遡りながら見学します。西根堰は上流部が隧道になっていますが、江戸時代に人力だけで岩をくり抜いた努力に子供達もびっくりします。岩を掘る技術は、桑折町にあった半田銀山の技術が取り入れられたともいわれています。

司会者

地域の歴史も一緒に学ぶことができるんですね。

担当者

はい、また、施設によっては、近代と同様な土木技術が江戸時代に使用されていた事などを見学して、自分たちの地域の歴史や農業への理解を深めて施設見学は終了します。なお、最後に、私から子供達に二つのお願いをします。

司会者

それはどんなお願いですか。

担当者

はい、一つは「きれいな水でおいしいお米を作るために、西根堰をはじめ、身近な場所でもゴミを捨てたりしないで下さい」です。もう一つは「水路は大変危険です。事故に充分注意して下さい」の二つです。

司会者

二つともとっても大切なことですね。

担当者

はい、ただし、二つ目については補足があります。どんなに注意しても、事故は起きることがあります。そのため、水路に落ちた場合の対処について話します。それは、事故防止が大切なことは当然ですが、何よりも子供達の命が大切であり、そのためには、パニックにならないための、心の準備も大切と考えているからです。ただし、「絶対試したりしないように」と念を押すますが。

司会者

子供の痛ましい事故のニュースも多いため、大変重要なことですね。

担当者

はい、そうです。私達は、21世紀土地改良区創造運動の目的としている、「土地改良区の役割を地域の人たちとみんなで考える」ことを実現するうえでは、将来を担う子供達との活動が大変意義のある活動だと思っています。今後は、子供達、そして大人も含めた活動にも取り組んで行きたいと思います。

司会者

お話を伺い、西根堰が地域にとても関わりが深く、また、子供の安全についても積極的に取り組んでおり、そのような活動がさなえ賞の受賞となったと感じられました。今朝は、「水土里ネット西根堰」伊達西根堰土地改良区 事務局長の石川博利さんにお話をお伺いしました。