金山町農地維持環境保全協議会の取組について
【平成28年7月29日ラジオ放送】
担当者:金山町農地維持環境保全協議会 広域協定運営委員会 事務局長 五ノ井 忠伸
司会者:RFCアナウンサー
司会者
農家の皆さん、おはようございます。今朝の「農家の皆さんへ」は、土地連だよりとして、多面的機能支払交付金事業に広域活動組織として取り組んでおります、金山町の「金山町農地維持環境保全協議会」について、ご紹介いたします。
お話は、金山町農地維持環境保全協議会 広域協定運営委員会 事務局長 五ノ井 忠伸さんです。 五ノ井さん、おはようございます。
担当者
おはようございます。本日はよろしくお願いします。
司会者
早速ですが、金山町はどの様な場所ですか。
担当者
金山町は、会津地方の西部に位置し、只見川とその支流沿線に集落を形成し人口は約2,210人です。高齢化率が58.2%と非常に高いなか、赤かぼちゃや天然炭酸水、温泉が名物で有名なところです。
司会者
沼沢湖も有名ですね。次に、この事業の取り組みに至る経緯を教えて頂けますか。
担当者
多面的機能支払交付金事業は平成26年に新たに創設された事業ですが、この事業について活用の可能性を調査した時に「広域活動組織」という形態での活用が可能であることが判り、今まで問題になっていたことが解消できるのではないかと考え広域組織化の検討を開始しました。
司会者
今までの問題とは具体的にどの様な事ですか。
担当者
高齢化の進行による問題なのですが、一つは、農地や水路等の管理が厳しくなり耕作放棄地の増加が進んでいることです。そしてもう一つは、農業施設の維持を目的とした各事業における事務作業に対応できなくなってきたことです。
事務作業については、パソコンによるさまざまな資料作成や、報告・調査の作業があり高齢化の進んでいる集落では、資料を見た瞬間拒否反応が出るほどです。
司会者そのような状況でどの様な解決方法を見つけたのですか。
担当者複数の集落がまとまって一つの組織になることにより、単独での活動が厳しくなっている集落への手伝いを計画的に実施することも出来るようになります。
また、申請・提出書類等も一つに集約してそれぞれの集落の事務作業負担を小さくすることができると考えました。
司会者広域活動組織の利点は他にも何かありましたか。
担当者いろいろありました。
まずは、組織内に様々な技術や知識を持った人材がいることです。重機の運転や補修作業の指導等が組織内の人員で対応できることです。
また、交付金額がある程度まとまった金額になりますので、効率的な資材購入等が可能になります。
それに、組織の備品も複数の集落で有効に活用できますし、広域的な視点で計画的な施設補修計画の策定も可能になりました。
司会者利点もありますが、事務作業を集約すると、一部の人に作業が集中するのではないですか。
担当者今まで通り、事務作業を組織内の対応が可能な人に任せるとその人に作業が集中してしまうことは明らかだったので、事務局を設けて事務作業を集約して実施する事務員を雇うことが出来ないかを考えました。
そこで、広域活動組織として人を雇ったりすることが可能か町や県、協議会に確認しながら組織及び事務局の立ち上げを進めました。
そうして広域活動組織の概案を作成し町の各集落の代表者を集め説明会を実施して、賛成を頂いた17集落にて平成26年に広域活動組織を立ち上げることが出来ました。
平成27年度は4集落、平成28年度には更に3集落が加わり現在は24集落による広域活動組織になっています。
司会者今後の活動はどの様にお考えですか。
担当者まだ参加いただけていない集落にも参加頂き、金山町全体で活動できるようにしていきたいと思います。