広報誌を通じた地域住民一体の用水管理の啓発について

【平成29年3月30日ラジオ放送】

担当者:水土里ネット会津大川 主査 大竹 伸明
司会者:RFCアナウンサー

司会者

農家の皆さん、おはようございます。今朝は、「広報誌を通じた地域住民一体の用水管理の啓発について」、現在福島県会津管内で真剣に取り組んでいる水土里ネット会津大川の大竹主査さんにお話しをお伺いいたします。
始めに、水土里ネット会津大川の概要についてお伺いいたします。

担当者

本地域は会津盆地の南西部、一級河川阿賀川の左岸に位置し、会津若松市北会津町及び大沼郡会津美里町の1市1町にまたがる組合員数1,778人、受益面積2,094haの農地からなる水田農業を中心とした都市近郊型の農業地帯です。

司会者まず水土里ネットは、農業用水を管理していると聞いていますがどうして広報誌を発行するようになったのでしょうか。

担当者

はい農業用水の大切さ、水源・導水方法、維持管理活動の重要さなどを啓発する教材、広報資料を目的として広報誌を作成することになりました。管内の小学生を対象に配布して児童たちにも理解できるような内容で充実した広報誌になっています。

司会者

なるほど、広報誌を通して水土里ネットの水利施設の保全活動等を記事にして地元の児童から地域の人たちに情報を発信することが、大切なのはわかりました。広報誌を作るうえでご苦労されている点はあるのでしょうか。

担当者

水土里ネットが主体となり事務局職員による手作りで、改良区の活動を具体的に伝えるものであるとともに、読み応えのある内容を重視しています。平成19年から始めて10カ年継続していますが、改良区職員のみの活動に限った内容ではなく、地域住民や他団体と協力して実施した内容となっています。それには、地域住民を巻き込んだ清掃活動や土地改良施設のPR活動を日曜日に実施することが事務局の負担で苦労する点です。

司会者

ご苦労がわかりました、広報誌の題名は、「トゲチョ」ですがこの名前を付けた由来は何でしょうか。

担当者

 会津若松市北会津町の白山沼にイトヨが住んでいます、このイトヨはトゲウオ科の魚です。背中にトゲがあるため、会津地方ではトゲチョと呼ばれています。トゲチョは湧き水などの低水温で、きれいなところを好みます。トゲチョのように皆さんの水路や自然を大切に思う心がさらに広がってほしいという願いを込めて名付けました。

司会者

聞くところによりますと、この広報誌に対して受賞されたと伺っていますがどのような内容でしょうか。

担当者はい、お陰様で平成29年2月16日に全国農村振興技術連盟より平成28年度第26回農業農村整備事業広報大賞優秀賞を受賞しました。これもひとえに地元住民と一体となって取り組んだ清掃活動及びイベント活動を実施したのが根底にあり、土地改良区が主体となって広報誌の内容を企画立案していることなどが評価されたものだと思います。

司会者本当に受賞おめでとうございます。広報誌に載せた中で、昨年は第13回目の土地改良施設めぐり健康ウォークを実施したと聞いていますが。その内容をお聞きします。

担当者昨年の9月に、職員みんなで考えて住民が気軽に参加でき、土地改良施設を案内しその際に土地改良区の仕事内容や「この水はどこから来るのか」の疑問に答えられるよう努力しようと話し合いました。その結果、第13回水土里ネット施設めぐり健康ウォークを10月16日に実施しました。まずバスで馬越頭首工の施設を見学し約4kmのせとものの町を歩きました。途中3つのポイントで土地改良施設の役割を職員がスタッフとして協力し、わかりやすく参加者に説明しました。参加者が「なるほど土地改良区の役目は大変なんだ」「家の廻りの水はここから来るのか」という認識を持ってもらいながらゴールしました。ゴールをした後は、お楽しみ抽選会を行い参加者には満足してもらい無事終了しました。こうした活動内容も広報誌に掲載しています。

司会者何人位参加されたのですか。

担当者老若男女100名ほど参加され、近隣の住民や遠くは仙台市から参加が有りまして成功のうちに終了しました。

司会者本年も実施されるのですか。

担当者はい、今年も10月15日に開催予定で進めます。ぜひ、司会者さんも参加されてはどうでしょうか。また放送を聞いている方も多数参加をお待ちしております。

司会者私もできれば参加したいです。お話しを伺って、大竹主査さんの広報誌「トゲチョ」発行に対する姿勢、熱意が伝わってまいりました。今後、ますますのご活躍を期待しております。
今朝の、土地連だよりは、広報誌を通じた地域住民一体の用水管理の啓発について紹介しました。
ありがとうございました。