「平成21年度福島県の農業農村整備事業の概要」について
【平成21年5月27日ラジオ放送】
担当者:福島県農林水産部 農村計画課 主任主査 宍戸 潤一
司会者:RFCアナウンサー
司会者
農家の皆さん、おはようございます。
今朝の土地連だよりは、平成21年度福島県の農業農村整備事業の概要について、県農林水産部農村計画課の宍戸潤一さんにお話しを伺います。
よろしくお願いします。
担当者
おはようございます。よろしくお願いします。
司会者
まずはじめに、農業農村整備事業の持つ役割について教えてください。
担当者
農業農村整備事業は、農業生産にとって重要な農業用水の確保や農地の整備など生産基盤の整備に加えて、農山村に住んでいる方々が、安全で快適な生活を実現するための、生活環境の整備などを行っています。
また、これらの整備を通じて、農業生産性の向上や農村生活環境の改善を図り、食料の安定供給と国土保全、水源のかん養など多面的機能の発揮に寄与しています。
司会者
農業農村整備事業は農業生産性の向上や農村生活環境の改善など、農村地域に必要な様々な事業を行っているのですね。
ところで、県は「農業水利施設管理システム」を構築し、全県的に展開するなか、農業水利施設の果たす役割が、地域の方々にも大事であると認識していただくために、イベントを実施していると伺いましたが、どのようなことが行われているのか、その内容について教えてください。
担当者
農業水利施設の持つ働きやその重要性及びこれらを管理する土地改良区の役割を認識してもらうことを目的として、県内でいくつかのイベントを実施しておりますが、最近では、5月の17日に、猪苗代湖の水を安積平野まで導水している「安積疏水施設見学ツアー」を開催し、水路や頭首工、歴史的建造物である「十六橋水門」などの各施設を見学し、先人の偉業を偲びました。今後も県内各地でイベントの開催を予定しておりますので、機会がございましたなら、多数ご参加いただきたいと思います。
司会者
これらのイベントを通じて、農家以外の方の理解も深まると良いですね。
ところで、平成21年度の農業農村整備事業の予算編成はどのような方針で行われたのですか?
担当者
平成21年度の農業農村整備事業は、農林水産部予算編成の7つの柱のうち、「安全・安心な食料の安定供給の確保」、「環境と共生する農林水産業の推進」及び「安全で快適な県土の形成」に関連する事業や、全庁重点推進分野の「過疎・中山間地域対策」や「循環型社会の形成」に関連する事業を重点選別化事業と位置付け、緊急に対応する必要のある施策を優先的に実施することとしました。
司会者
それでは、具体的な事業について教えてください。
担当者
重点的に予算配分を行いました6つの事業について、説明します。
1つ目は、かんがい排水事業です。
農業用水を安定供給するためのダムを建設したり、用排水路などを整備することにより水田農業の構造改革を推進します。
2つ目は、経営体育成基盤整備事業です。意欲ある経営体いわゆる担い手の育成・確保をし、生産基盤整備であるほ場整備を実施し、農地利用集積や集落営農を推進します。
3つ目は、農地・水・環境保全向上活動支援事業です。
農地や農業用水などの大切な資源や農村環境を守るための、共同で行う活動に対して引き続き支援します。
4つ目は、農業集落排水事業、バイオマス利活用推進事業です。
都市部に比べて遅れている生活排水処理施設の整備促進を図り、農村生活環境の改善及び有機性資源の再利用を目指します。
5つ目は、中山間地域総合整備事業です。中山間地域の活性化は、県の重要な施策でありますが、生産基盤、生活環境基盤及び農村の活性化施設を整備することにより、豊かな自然環境を保全し都市との交流を促進する、魅力あふれる地域づくりを目指します。
最後の6つ目は、農地防災・保全事業です。
くらしの安全・安心を確保するため、ため池など、危険性の高い箇所から計画的な整備を図っていきます。
司会者
続きまして、平成21年度の農業農村整備事業の予算額はどのようになっているのでしょうか?
担当者
平成21年度の農業農村整備事業の予算額は、公共事業をとりまく経済的・社会的状況の変化や、国及び地方公共団体の財政が依然として厳しい状況が続いている中で、農業農村整備事業全体で155億円程度確保しましたが、これは昨年度予算と比べ約5パーセントの減となっています。
従いまして、これまで以上に事業の必要性、緊急性、効率性の観点から、一層の重点化、選別化を進めながら、農林水産部の重要な施策を推進し、自分の住んでいる農村に誇りを持っていただけるように、農家の皆さんと一緒に頑張っていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
司会者
ありがとうございました。
今朝の土地連だよりは、平成21年度福島県の農業農村整備事業の概要について、県農林水産部農村計画課の宍戸潤一さんにお話しを伺いました。