「福島県多面的機能支払交付金優良活動表彰」について
【令和元年7月23日ラジオ放送】
担当者:福島県土地改良事業団体連合会 農村振興部 環境整備課 主査 三上 多恵子
司会者:RFCアナウンサー
司会者
農家の皆さんおはようございます。
今朝の土地連だよりは、「福島県多面的機能支払交付金優良活動表彰」についてご紹介します。
お話は、水土里ネット福島 環境整備課の三上多恵子さんにお伺いします。
三上さん、おはようございます。
担当者
おはようございます。よろしくお願いいたします。
司会者
この優良活動表彰とはどのような表彰制度なのでしょうか。
担当者
はい、優良活動表彰は多面的機能支払交付金を活用して、農地や農業用水路などの農業用施設の維持管理・補修や農村環境の保全活動を行っている活動組織を対象としています。その活動組織の中から、優良な活動事例を表彰する制度です。今年度で3年目になります。
司会者
活動組織を対象とした表彰制度ということですが、県内にはどのくらいの活動組織があるのですか。
担当者
はい、現在県内54市町村で約1,400の活動組織が活動を実施しています。
司会者
具体的にはどのような活動を優良な活動として審査されるのでしょうか。
担当者
はい、評価の視点として3つのテーマを設定しています。
一つ目は、「活動の体制強化」です。農家数の減少に伴い、農家だけで農村環境を維持することが困難な状況において、非農家の共同活動への参加促進や学校や企業、各種団体との連携、町全体を一つの活動組織として限られた人的資源を有効に活用することが重要になってきます。
また、この「活動の体制強化」には、女性の活躍や広報の工夫なども大切と考えております。
二つ目は、「地域の活性化」です。自然環境の保全や良好な農村環境の形成などの取組を通じて、地域の連携強化や地域外の人々との交流が推進されることなどを考えています。
この「地域の活性化」には、農村文化の伝承による活動も含まれます。
三つ目は、「地域農業の振興」です。農業の担い手の育成、担い手への農地集積、担い手農家の負担軽減活動により新たな作目の導入や経営の複合化が考えられます。また6次産業化への取組も有効です。
司会者
「活動の体制強化」、「地域の活性化」、「地域農業の振興」の三つのテーマでの審査が行われるということですね。はい、わかりました。
次に、今年で3年目とのことですが、昨年度までの受賞者についてご紹介ください。
担当者
はい、この表彰は、福島県と共催で開催します。また福島民報社、福島民友新聞社の後援をいただいておりますので、最優秀賞は「福島県知事賞」、優秀賞を「福島民報社賞」「福島民友新聞社賞」として表彰しています。
第1回平成29年度の福島県知事賞は、「金山町農地維持環境保全協議会広域協定運営委員会」です。
金山町は、活動母体となる30の行政区が点在しています。高齢化や担い手の不足から農地維持の共同活動が危ぶまれていましたが、町を1つの組織として活動しており、地域住民のほか、法人企業や営農組合も積極的に活動に参加しています。
高齢者や子供たちも農道脇に花の植栽をする活動に積極的に参加しており、「活動の体制強化」が優秀として表彰されています。
第2回平成30年度の福島県知事賞は、棚倉町の「Eco中山農村環境保全会」です。
この組織は、収穫祭やカボチャコンテスト、遊休農地を活用した蕎麦の栽培など、いろいろな共同活動やイベントの開催をしています。また、活動の日程や状況を伝える広報紙の発行など「地域の活性化」を目指す活動などが優秀、として表彰されました。
「福島民報社賞」は、第1回が矢吹町の「新田地区保全会」、第2回がいわき市の「井上水土里保全会」が表彰されました。
「福島民友新聞社賞」は、第1回が中島村の「川原田地域資源保全会」、第2回が白河市の「深渡戸ふるさと保全会」が表彰されました。
司会者農村社会や農村環境を継承するために一生懸命活動されている方がいらっしゃるのですね。
担当者
はい、この表彰制度を通して優秀な活動を実施している活動組織の取組事例を県内外に広く照会して、地域活動の持続性や農業・農村の発展に寄与できればと考えております。
司会者応募方法とその後のスケジュールについて教えてください。
担当者はい、応募については市町村の多面的機能支払交付金の担当者にご相談ください。
応募いただきましたら、市町村から9月13日までに推薦いただきます。
その後、推薦組織からの聞き取りを行い、10月に審査委員会を開催し11月に表彰式を開催する予定です。
昨年度の表彰式は、福島県主催の農村地域振興セミナーの冒頭で行われました。
今年度についても、昨年同様の開催となる予定です。
司会者ありがとうございました。
今朝の土地連だよりは、「福島県多面的機能支払交付金優良活動表彰」について、
水土里ネット福島 環境整備課の三上多恵子さんにお話を伺いました。はい、この制度を知っていただいて、農業・農村に対する理解がますます深まるといいですね。