「スマート農業とほ場整備工事について」
【令和8年4月21日】
担当者:福島県農林水産部 農村計画課 副主査 加茂
司会者:rfcアナウンサー
司会者農家の皆さん、おはようございます。
今朝のラジオ「農家のみなさんへ土地連だより」は、福島県農林水産部農村計画課より、加茂 和泰(かも かずやす)さんにお越しいただきました。よろしくお願いします。
担当者おはようございます。本日はよろしくお願いします。
司会者加茂さん。本日はどのようなお話をお聞かせいただけるのでしょうか?
担当者私からは「スマート農業」と、それを支える「ほ場整備工事」について、お話させていただきます。
司会者さて、最近のニュースでよく耳にする「スマート農業」ですが、どのような農業なのか教えていただけますか?
担当者はい。「スマート農業」とは、ロボットやAI、IoTといった先端技術を農業に取り入れることで、農作業の自動化や、効率化が期待される農業技術のことです。ちなみにIoTとは、「Internet of Thing」の略称で、モノとインターネットを繋ぐ技術のことを意味します。身近なモノだと、スマートウォッチなどがありますね。
司会者「スマート農業」には具体的にどのような技術があるのですか?
担当者様々な技術がありますが、例えばドローンによる農薬散布や、直進アシスト田植え機などがあります。 まず、ドローンによる農薬散布では、これまで農家のみなさんが農地を歩いて散布していた作業を、ドローンの活用によって、コントローラーを操作するだけで、散布が可能となりました。これによって、作業時間の大幅な短縮や、離れた場所で農薬を散布することによる安全性の向上にもつながっております。 次に、直進アシスト田植え機とは、GPSの誘導による直進アシスト機能が付いた田植え機のことです。自動でまっすぐ走るので、操縦者がハンドルを握り続ける必要もなくなります。私は、田植え機がまっすぐ走ることは、さほど難しくないと思っていたのですが、大きな田んぼで、目印もないなか、まっすぐ走ることが、どれだけ神経を使い、大変なのかを、現場で農家さんに教えていただきました。
司会者なるほど、農業の分野においてもドローンやGPS、自動走行など先進的な技術が使われ始めているのですね。でも、なぜ最近になってよく「スマート農業」という言葉を耳にするのでしょう?
担当者それは、現在の日本が抱える農家の担い手の減少や、高齢化による労働力不足などの深刻な問題が関係しております。特に本県においては、原子力災害による避難をよぎなくされた方々の、農業離れも影響しています。今後、限られた農家さんで、より多くの農地を耕作していくためには、スマート農業の技術を積極的に活用していく必要が生じています。
司会者スマート農業の取組にはそのような背景があったんですね。スマート農業を活用すれば、私でも少しぐらいならお手伝いできそうな気がしてきます。
担当者そうなんです。
スマート農業は、これまで熟練の農家さんの経験や勘に頼っていたところを補える部分もあり、スマート農業技術を活用することで、農業経験の少ない方でも、円滑に農業が始められるようになります。
司会者スマート農業技術を導入することで効率や精度も上がりそうですね。ただ、こうした技術だけで実現できるものなのでしょうか?
担当者実はそこが重要なポイントでして、スマート農業を支えるためには、私たちの仕事の一つである「ほ場整備工事」が欠かせません。
司会者「ほ場整備工事」というのは、具体的にどのようなものなのですか?
担当者「ほ場整備工事」、いわゆる「基盤整備工事」とは農地の区画を大きくするとともに、水路や農道の整備などを行う工事のことで、農作業が効率よく行えるような土台作りをしております。スマート農業を実現するには、大型機械が効率よく動ける広く整った農地や、ぬかるまない田んぼのような土台作りも不可欠なんです。
司会者つまり、いくら最新の技術があっても、農地の条件が整っていなければ十分に活用できないということですね。
担当者そのとおりです。
例えば、農地がほ場整備工事前で面積が小さく、不整形だったりします。そうすると、農薬散布しようと、ドローンを飛ばしたときに、旋回が多くなったり、直線方向のラインがわかりにくく、飛ばしにくかったりするのです。また、ドローンを飛ばすときに気をつけなければいけない電線のような障害物ですが、ほ場整備工事と併せて、田んぼの中に設置されている電柱を、農作業の支障の無いところに移設することもできます。直進アシスト田植え機に関しても、せっかくの直進アシスト機能も田んぼが小さいと直線距離が短くあまり意味が無いですよね。このように農業の基盤となる土台がしっかり整備されているからこそ、スマート農業の技術を最大限に活かすことができるのです。
司会者技術とインフラ、両方そろって初めて成り立つんですね。
担当者そのとおりです。
さらに最近では、スマート農業の導入を前提としたほ場整備工事も進んでいます。例えば、ロボットトラクターの導入に向けた耕区間移動通路です。耕区間移動通路とは、隣り合う田んぼを、スロープでつなぐことです。これまで田んぼから隣の田んぼに移動する場合は、一度道路に出る必要がありましたが、スロープを設置することより、直接隣の田んぼに行くことが可能となります。現在の法律では公道を無人で走ることに制約があるため、導入しづらいロボットトラクターですが、その導入の後押しにもつながると思います。
司会者よくわかりました。スマート農業の導入・発展のためには「ほ(ほ)場(じょう)整備(せいび)工事(こうじ)」での取組も必要とのことですね。
担当者はい。これからの農業を支えていくために、私たち県職員も全力で取り組んでいきたいと考えております。
司会者さて、そろそろお時間となってきましたが、加茂さんから農家のみなさんに向けて、他にお知らせしておくことはありますか?
担当者福島県の農林水産部ではYouTubeチャンネルを開設しており、「1400のネタばらし」で検索していただくと、県の農林水産業に関する様々な動画を視聴することができます。私が作成した「スマート農業って、なあに?」も公開されておりますので、今回のお話を聞いてスマート農業の取組にご興味を持たれた方は、ご視聴いただければ幸いです。
司会者今朝は、「スマート農業とほ(ほ)場(じょう)整備(せいび)工事(こうじ)について」と題して福島県農林水産部農村計画課の加茂さんにお話を伺いました。ありがとうございました。
担当者ありがとうございました。






