大平北部ネットワークの活動状況について

【令和2年12月30日ラジオ放送】

担当者:大平北部ネットワーク 代表 浅川 吉寿
司会者:RFCアナウンサー

司会者

おはようございます。
今朝は、 「大平北部ネットワークの活動状況について」と題して、令和2年度 優良活動組織表彰 福島県知事賞を受賞しました大平北部 ネットワーク代表の浅川吉寿さんにお話を伺います。よろしくお願いします。

担当者

おはようございます。よろしくお願いします。

司会者

本日のテーマは、大平北部ネットワークの活動状況ですが、大平北部ネットワークは多面的機能支払い制度の活動組織ですね。

担当者

はい、大平北部ネットワークは農地・水・環境保全向上対策事業を活用して用排水路の整備や農道の砂利敷き作業を行って来ています。その他環境整備として花壇の整備やビオトープの整備などを行っています。

司会者

用排水路の整備は具体的にどのような作業ですか?

担当者

はい。地区内の用水路は昭和30年代に整備されたもので老朽化して破損してしまっていました。そのため役員と受益者で直営工事として250mほど新たなU字溝を敷設しました。その後も長寿命化の予算をいただき排水路整備を行っています。

司会者

直営工事を行ったのですか?

担当者

はい。予算が少ないこともあるのですが、震災もあったため協力してくれる建設会社が全くありませんでした。このため、直営工事として行うことを決めました。ただ、作業は休日しか出来ないため11月から3月までの党機関の休日を使っての作業でしたので、役員の負担は大きいものでした。

司会者

大型重機とかが必要だったと思いますがどうされました?

担当者農作業に使うバックホウを使ったり、直営工事は休日でしたので大きなバックホウは近くの建設会社からお借りすることができました。

司会者大平北ネットワークの活動地域は二本松市の安達ケ原の東側になりますね。

担当者はい、そのとおりです。安達ケ原から阿武隈川右岸の地域です。地区内には安達ケ原ふるさと村もあり、農地と住居の混住地域になります。受益面積は水田が25ha畑が5haで、農家は76名です。三つ行政区にまたがった地域です。このため役員は各行政区の農事組合長が中心になって組織の立ち上げを行いました。

司会者安達ケ原ふるさと村に隣接しているのですね。

担当者はい。ふるさと村に隣接した休耕田を活用して体験農園の「田んぼの楽校」を行っています。
小学生を対象に田植えと稲刈りの経験をしてもらう目的で「田んぼの楽校」を始めました。震災後には近く建設学院跡に浪江町の仮設住宅が出来ました。そのため行政区と仮設住宅の自治会との交流から、田んぼの楽校の活動にも参加してもらうようになりました。その後も二本松警察署の中学生・高校生のボランティア団体や海外青年協力隊二本松訓練所などの団体にも参加していただくようになっています。今年は残寝ながらコロナの影響で「田んぼの楽校」の活動はすべて中止せざるを得ませんでした。

司会者田んぼの楽校は具体的にはどんな活動ですか。

担当者はい。安達原ふるさと村に隣接した休耕田を活用して農業体験をしてもらうために手で田植えをしたり、稲刈りも手刈りをして杭掛けで自然乾燥をします。また、11月二は収穫祭を行って大平北部ネットワークの一年間の活動内容の広報活動を行っています。収穫祭は安達ケ原ふるさと村の施設の農村生活館を使って、田んぼの楽校で作った持ち米で臼と杵で餅つきをします。また、郷土料理のザクザクを作ってもちと一緒にふるまいます。

司会者ザクザクですか?

担当者二本松では野菜を刻んで煮込むザクザクが郷土料理としてあります。地域によって材料は少し異なるのですが、サトイモ・人参・ごぼうが入ります。収穫祭では毎年500食ほど準備しますが2時間ほどで無くなってしまいます。農作物の直売も行っており、行事が理解されて年々参加者が増えています。

司会者かなり大変そうですね。

担当者はい。準備には前日から婦人部のひとが10人以上で行っています。昔は冠婚葬祭で必ず出されていました。当日も餅つきが20回行いますので、かなり疲れます。婦人部の協力があって初めて出来る行事です。

司会者今まで活動されて来て今後の課題は何でしょうか?

担当者どこでも一緒だと思いますが、後継者問題です。当地区でも農業者の高齢化が進み、当組織でも設立時から役員の交代が出来ていません。若い人たちが休日の作業には負担を感じるようです。共同作業は地域の一体化には大変重要だと思いますが、現在は家族を大事にする時代になって、共同作業に対する考え方が変わってきたのだと思います。

司会者今後の活動についてお聞かせください。

担当者はい、当地区は圃場の未整備区域もあり、住宅との混住地域でもあります。多くの道路や水路やため池などが老朽化しています。今後も農業を行っていくためには、この事業を続けて行って少しでも農業施設の補修や更新をしていかなくてはならないと考えています。また、地域のつながりを大事にすることが地域の活性化には大事なことだと思います。

司会者多面的機能支払い制度を活用して、農家や地域が元気になる取組が進めばいいですね。
本日は、「大平北部ネットワークの活動状況」について、伺いました。浅川さんありがとうございました。

担当者ありがとうございました。