「農事組合法人 新田作コーポレーションの活動」について
【平成26年1月30日ラジオ放送】
担当者:新田作コーポレーション 理事 渡辺 義輝
司会者:RFCアナウンサー
司会者
農家の皆さん、おはようございます。
今朝の土地連だよりは、「農事組合法人 新田作(にったさく)コーポレーションの活動」についてお話しをうかがいたいと思います。お話しは、新田作コーポレーション 理事 渡辺 義輝さんです。
はじめに、新田作地区の紹介をお願いします。
担当者
本地区は、田村市常葉町にあり、地理的には、阿武隈山系中部に位置し、北方に殿上山、東方に鎌倉岳、南方に檜山、大滝根山等に囲まれた標高430メートルの丘陵地帯で、起伏の多い典型的な中山間地帯です。
司会者
設立に至る経緯をお話ください。
担当者
本地区で耕作されていた水田は、以前は区画が10アール程未満と狭く、湿田も多く、農道も未整備であり、きわめてほ場条件の悪い状態でありました。また、こういった状況であることもあり、耕作放棄地が増加し、農地の荒廃が進んでいました。
そのような中で、農作業の効率化、地区内の環境保全をはかるため、基盤整備の導入の話合いを持つこととなり、平成18年より経営体育成基盤整備事業新田作地区として工事をスタートしました。
それと、同時に地権者76名により、新田作営農改善組合を組織し、今後の土地利用計画の合意、賃借料、作業料金、共同作業等について取り決めを行いました。
また、事業の要件である30パーセントの農地集積のため、専業農家8名により任意団体 新田作生産組合を組織しました。
平成20年に任意団体から特定農業団体の認定を受け、平成23年3月1日に資本金800,000円、理事6名、監事2名で農事組合法人新田作コーポレーションとして法人登記され、現在に至っています。
現在は、7割程度の農地集積状況となっています。
司会者
法人の概況をお話ください。
担当者
はい。本法人には施設として次のようなものがあります。
多目的高速田植機(6条)1台、多目的高速田植機(8条)1台、コンバイン(4条刈)1台、乾燥機(遠赤外線)3基、籾すり、選別、軽量ユニット1式があります。
施設については、投資低減をはかるため、平成19年度担い手経営展開支援リース事業を導入しました。また、ライスセンターについても自ら既存の建物を改築し、トラクターについては、個人所有のものをスポット的に借り上げ利用することでも投資低減を図っています。
司会者
業績について、お話ください。
担当者
はい。平成25年の実績ですが、主食用米で12.6ヘクタール、内訳はひとめぼれ、チヨニシキです。転作は、備蓄米として3.7ヘクタール作業受託で3.4ヘクタールとなっています。
また、転作については、地区内の面積を一元化して、コーポレーションが引き受け団地化しています。
その他、耕畜連携として畜産農家への稲わら提供を2.2ヘクタール行っています。
また、その他の事業として、営農改善組合より委託を受け、農作業道沿線の草刈作業、地区内の用水路、排水路、堰の保守管理作業を実施しています。
司会者
最後に、今後の活動について、お話ください。
担当者
現在、福島県の農業は、原発事故の風評被害による価格低迷、TPPの問題、農業政策の変化など、先行きが不透明です。
そのような中でも、今後も継続して農地の集積、作業受託を進め、また新規作物の導入も視野に入れながら、効率的かつ安定的な経営を目指していきたいと思います。
その中で、地区内の農地環境の保全、地域農業の振興の一助となれるように努力したいと考えています。
司会者
今朝は、ありがとうございました。
今朝の土地連だよりは、「農事組合法人 新田作コーポレーションの活動」について、お話しを伺いました。